1 ウロボロス -警察ヲ裁クハ我ニアリ-
完結済 巻数 : 24
- 作者 : 神崎裕也
- 時期 : 2009年-2017年
- 雑誌 : 月刊コミック@バンチ
- 出版 : 新潮社
あらすじ・ストーリー
龍崎イクオと段野竜哉は、最愛の人を亡くした15年前の事件をきっかけに、ある巨大組織に守られた男への復讐を誓う。因縁の男を探し出す為に、そして復讐を果たす為に、龍崎は刑事になり、段野は極道になった。二人が追う男が身を置く巨大な組織、それは……日本の警察機構! 読む者の心を揺さぶる本格ポリス・エンターテイメント、第1巻!!
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個人的にはちょっとクサい展開があるのであまり好きになれないところがありました。
新宿署の刑事・龍崎イクオと、ヤクザの若頭・段野竜哉、二人を主人公にしたサスペンス漫画。 2020年には生田斗真と小栗旬主演の実写ドラマも話題でした。 イクオと竜哉の二人は孤児院・まほろばで育ちました。 幼少期、そこの職員で二人の大事な人だった女性「柏葉結子」が何者かに射殺されるという事件が起きます。 その際に二人は、犯人逮捕につながる目撃をするのですが、それを訴えた刑事"金時計の男"に脅され、証言は黙殺されてしまい、結果、事件は迷宮入りとなってしまう。 そして月日が流れ、犯人が警察内部にいると睨んだ二人は、片方は警察内部から、もう片方は裏側であるヤクザの世界から、事件の真相を突き止めるべく、2匹の龍[ウロボロス]となって捜査を開始する、というストーリーです。 序盤は一話、または数話程度の短い事件が続きます。 陰惨な事件と、その裏側に潜む巨悪を、竜哉が得た裏の情報リークからイクオが追い詰める展開です。 その後、15年前の"まほろば"の事件にスポットがあたり、第二部としてスタートします。 実際は、第二部から掲載誌が変更になったそうなのですが、月刊誌に移動になったためか2部からは一話一話が濃密です。 "まほろば"という孤児院の正体、それは明るみになると日本警察の信用が転覆するほどの巨大な悪の塊であり、闇そのものでした。 "まほろば"の正体、「柏葉結子」がなぜ殺されたのか、金時計の男の正体、それらの謎が少しづつ解き明かされる内容になっていて、息をつかせないサスペンスドラマが繰り広げられます。 基本的に一本道で、事件の終了と、そして最後に、二匹の龍がお互いを食い合いすべての幕が下ります。 ラストは、文句なしのハッピーエンドとも言い難い形になっていますが、そもそもの目的が"復讐"なので、仕方ないのだろうかと思いました。 長く、複雑な作品ですが、読みやすく、おすすめです。 二人の龍、刑事とヤクザ、イクオと竜哉にもそれぞれの生き方が描かれています。 警察にも組織があるように、ヤクザにも組織があり、竜哉はのし上がるための行動をとります。 イクオはボサボサ頭の三枚目ですが、窮地には人が変わったような身体能力と冷徹さを見せます。 そんな二人の活躍がとてもかっこよく、ビジュアル面でも飽きのこない良作でした。
2 GTO SHONAN 14DAYS
完結済 巻数 : 9
あらすじ・ストーリー
吉祥学苑中等部3年4組の担任教師・鬼塚英吉は、同僚の勅使川原に拳銃で撃たれ入院中。ところが、驚異の回復力で病院を脱走! 調子に乗りすぎて2週間ほど身を隠すハメになり、久し振りに地元・湘南に戻る。そこで児童養護施設の職員・白鳥あやめと出会い、施設に泊めてもらうことになり超ゴキゲン! 残念なことに鬼塚は、大殺界より最悪な2週間が待っていることを、まだ知らない‥‥。
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GTOの続編にあたりますがワンパターンで飽きられてしまっていて人気漫画だった頃の面影はありませんでした。
週刊少年マガジンで連載し爆発的な人気があったGTO、その連載終了から7年越しの外伝。 GTO本編中に、テレビ番組で「生徒を生き埋めにしかけたことがある」ということを語って問題になったエピソードがあるのですが、本作はその事件のほとぼりが冷めるまで、実家のある湘南に鬼塚英吉が身を潜めるところから始まります。 その間、冬月あずさから、知り合いの勤めている養護施設で子供たちと共同生活をしないかと持ちかけられるのですが、そこの子供たちが曲者揃いで、鬼塚はその施設の子供たちが抱える問題にジャーマンをかますという展開。 基本的には舞台が変わっただけで、GTO本編と同じ流れになります。 ただ、こちらは児童虐待を扱う展開が多く、身体的、心的、性的に一方的な苦痛を味わっていた、あるいは味わわせようとされているという重い内容が多いように感じました。 また、そのため子供の心のひねくれ様もこちらの方が強く、理不尽に鬼塚がキレて感情的に解決することが多い印象です。 GTOに比べると各ストーリーでスッキリすることがあまり無かったように思います。 また、GTO以上に"湘南純愛組"のキャラやストーリーが絡んできます。 特にメインヒロインの1人は湘南純愛組からの引き続きなので、読んでいた方が良いかと思います。 なお、GTOは読んでいないと状況が分からなくなるため、必須で読んでおく必要ありですね。 面白かったですが、GTOに比べると生徒の事情は深くなったもののストーリーの作りとしてはダウンした印象です。 ただ、本編終了後も鬼塚英吉の活躍が読めるのはうれしかったです。 GTOを読んで面白かったら、併せて読むのをおすすめします。
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