1 放浪息子
完結済 巻数 : 15
あらすじ・ストーリー
女の子になりたい男の子と、男の子になりたい女の子。フクザツで繊細な、思春期物語。女の子のかわいい服を着たいという気持ちが抑えきれない内気な男の子・二鳥修一は、転校先の小学校で、背が高くカッコイイ女の子・高槻よしのと出会う。彼女もまた、「男の子になりたい」思いを胸に秘めた女の子だった。フクザツで壊れやすい心を抱えて思い悩む現代の少年少女たちを、優しく透明に描き出す、志村貴子の代表作、 思春期学園ラブストーリー!
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一風変わった青春群像劇です。 「女の子になりたい男の子」と「男の子になりたい女の子」を中心に クラスに一人や二人いた変わり者がこの漫画ではたくさん登場します。 書き込みの少ない白っぽい作画が 子供の頃の出来事の曖昧さ、懐かしさを感じさせます。 淡々とした雰囲気の中でもキャラクターは活き活きと描かれていて、 青臭く、時に鬱陶しく思えるほどインパクトが強い。 性的マイノリティをテーマにした作品ゆえに、 物語は「自分が何者かを知る」という結論へたどり着きます。 その答えを知った時に、どうにも好きになれなかった登場人物たちに対する思いも変わりました。 最終話のヒロインの涙を見て切なくなった。 同時に、残酷な設定をキャラクタに与えながら 優しく丁寧に描かれたこの作品を素晴らしいと思った。 「女の子になりたい男の子」と「男の子になりたい女の子」 放浪息子は二人の主人公を運命の出逢いに見せておきながら、 意識のずれを成長とともに開かせて決して叶わない恋を作り上げています。 その悲痛なる結末は私たちの記憶の中の引き出しにある痛みを思い出させ、 性的マイノリティに入る人が経験したであろう苦しみを想像させます。 文学性の高い作品です。 漫画にエンタメ以上のものを求める大人の方にお勧めします。
2 アクアリウム
完結済 巻数 : 1
あらすじ・ストーリー
この漫画のあらすじ・ストーリーがわからなくてみんな困ってるにゅ! 知ってたら助けて欲しいにゅよ~
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須藤真澄さんの作品はどれもステキです。不思議な雰囲気を醸し出すのが本当にうまい。それでいて引き込まれる。本作品は、そんな不思議な雰囲気と、現実の世界で起こることが見事にリンクした名作だと考える。
3 魔女の森
完結済 巻数 : 2
あらすじ・ストーリー
魔女と、人と、ときどき獣人と―。魔女・ロゼと、彼女を取り巻く周りの人々の、自己探求幻想オムニバス。
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「魔法使いの嫁」の正当後継か・・・? 後継、っつっても「まほよめ」自体が現在進行形の作品なんじゃがwww 業界的にはそんな雰囲気がただよってる気がする。夢よもう一度っ! 帯分の通り、教訓めいた物語作りになっているが、鼻につくほどではなく、イイハナシダナーで済む程度。 このクオリティを何処まで維持できるかは気になるが、世界観の密度がほどよいので、どういう舵の切り方もできると思う。 まぁ、「まほよめ」ファンは版元を応援する意味でも買っておくと良い。 個人的には画面の白さが気になるんだが・・・好みの問題かにゃー?? 20151211棚のバランスを考えて評価を変更しました。
4 Variante
完結済 巻数 : 4
あらすじ・ストーリー
一家惨殺事件の被害者・宝生アイコは、遺体処置室で息を吹き返した! その左腕に、凶暴な異形を宿して……。あまりにも残酷で、あまりにも切ない運命に翻弄される彼女の明日に、光はあるのか?
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ウイルスだか何かで、少女の手に恐ろしい力が宿ってしまう。その力を求め利用する大人達。あらゆる理不尽な成り行きの果てに・・・。 サスペンス+バイオレンス。グロテスクな描写も多いが、それを補えるだけの画が好きでした。
平凡な少女が手に入れた力は、異形の豪腕。 ”異能”ってのは本来”力”でしかなくて、使い方次第でどうとでもなってしまう、のは判りきったハナシなんだが、しばしばフィクションではそれが忘れられたりする。 ”味方”の”力”は如何にもカッコよく、”敵”の”力”はなんとなく禍々しい。まあ爽快感があってよろしいww そして、主人公はそんな”力”をなんやかやと葛藤しながらも”上手く”使ってセカイを塗り替えていく。 そんなものだ。 本作は違う。 少女に与えられた”力”は化け物としかいいようのない左腕。 しかも、彼女はそれを”上手く”使う事もできず自分とセカイとを傷つけていく。 あまりにも悲痛な物語だが、そんな彼女が自らと向き合い、その魂を解放するラストシーンには凄絶なカタルシスがある。社会的な”痛み”が許容範囲を超えて、むしろ笑えてくる瞬間を体験したことがあると思うが、アレを紙面で追体験できるのである…したいかどうかは別だが。 そんな作品にはあまりお目にかかれない。この漫画で流す涙は、貴方自身の涙でもあるのだ。 そしてエンディングの美しさ。 著者の繊細な絵が、画だけで全部持っていく。 この感覚は漫画という表現ならではだろう。 今読み返すと「あの頃」的なセンスが懐かしいなぁ。苦悩と痛みに満ちた世界であったよ、ホント。
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