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バカみたいにまっすぐな青春部活マンガ。 楽器初心...

4.0

投稿 : 2016/09/20 07:17

状態 : 読み終わった

バカみたいにまっすぐな青春部活マンガ。
楽器初心者のつばさがトランペット奏者として応援することを夢見て名門高校の吹奏楽部に入部し、
同じく甲子園でプレイすることを目指す大介と共に励まし合いながら成長していくストーリー。
恋愛要素は控えめで、ものすごく分かりやすいスポ根マンガです。

もともと少女マンガに登場する男は「こんな奴いねーよ」とツッコミたくなることが多いけど
恋愛物ではないゆえに青空エールに登場する男はさらにその度合いが強い。

まず野球部の大介君だけど、正義感にあふれる熱血漢。
どこまでもさわやかで行動力もあり、つばさをいつでも支えてくれる。
文句なしにいい奴。
ところがどっこい、野球に打ち込みたいからとつばさとの交際を断る。
もちろん手を出さない。
両想いになっても、甲子園に行くまでは君とも誰とも付き合わないと言う。
マンガである。
高校生なんて恋愛感情がなくても性欲に負ける年頃なのに、この精神力は高僧の域に達している。

そして吹奏楽部でつばさと同学年で同じくトランペット奏者、
エース級の実力を持つ美少年の水島君。
一見クールだけども楽器にかける想いはとんでもなく熱い。
この典型的な少女漫画イケメンボーイがなんと、恋愛なんて部活の邪魔だと言い切る。
作品内でつばさ、大介に次ぐ重要キャラなのに一切恋愛には絡んでこない。
当然部内には彼に恋をする乙女も現われるのだが、告白シーンすらカットされて失恋する憂き目にあう。
こんな男、少女マンガの中だけにしかいません!

女の嫉妬深さをかなり丁寧に描いているのも少年マンガとは少し違うなと感じました。
猛練習に加えて面倒くさい人間関係に巻き込まれ、なお続けるのだからつばさの忍耐力はすごい。
俺なら100回くらい心が折れる。

ストーリーが分かりやすいからか、このマンガはサクサク読み進む。
そして目標を成し遂げたときの達成感はやはり読んでいて気持ち良い。
普遍的な面白さと感動があります。

青空エールで描かれているのは少女マンガ流「友情・努力・勝利」といえます。
このマンガ、大介は男である必要すらないというレビューを読んだことがあって、慧眼だなーと感心しました。
最終巻で吹奏部の最高の舞台、普門館で金賞を取ったあとに2人が抱き合う場面があるのですが、
これは普通の恋愛マンガで男女が抱き合うシーンとは全く異なるもので、
スタムダンクの桜木と流川のハイタッチ、あれと同じだと感じるのです。

※このレビューがネタバレしてると思ったら...?

サンキュー

3

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