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老賢者に英才教育を受け、人里離れた地で育てられた孤...

2.0

投稿 : 2022/03/20 22:17

状態 : いま読んでいる

老賢者に英才教育を受け、人里離れた地で育てられた孤児が主人公。
本作品は、彼が15歳の成人の儀を迎えた後、人間の住む街へ行きそこで無双する話。

正確には、彼を育てたのは賢者以外に「老導師(女)」や「元騎士団総長」ら錚々たるメンバーだったため、魔法だけでなく魔導具作成や剣の腕も超一流となっている。もっとも、生まれてからそういう環境しか知らなかったので自分のチートさに気付いていない無自覚系ファンタジー物。

また、主人公は無自覚以上に非常識な少年になってしまったという設定があるが、ここが本作品のおかしいところ。
実は、彼は前世で現代日本のサラリーマンであり、お約束どおりトラックに轢かれて異世界転生したという導入部がある。仮に転生先で非常識に育てられたとしても、前世の社会人としての記憶を元にして常識的に振る舞えるはずだが、それはどうなった?
例えば現代日本で買い物の経験があったはずなのに、何故か異世界では買い物のやり方が分からないとか意味不明。

また原作者か漫画家かどちらか分からないが、基礎的な科学知識がない人間が本作品を作っている。
まず、魔導具として"糸電話"が出てくる。魔法がどのように作用しているのか不明だが、それでも耳にコップを当てたまま通話出来るのは理屈に合わない。というか単純に、作者は糸電話使ったことないんじゃない?
また、圧縮された空気で飛翔出来るジェットブーツという魔導具が出てくる。このジェットブーツで剣を踏んで敵の身体に押し込むという荒技があるが、作用反作用の法則が逆であり作中のような使い方では押し込めない。

このような常識のないシナリオに相応しく、登場人物は稚拙で馬鹿げたことばかりする。例えば、緊急事態が起きた時に行うべき対応の優先順位がめちゃくちゃなのだ。前世でサラリーマンだった主人公は生前にインバスケット思考などのトレーニングをしていなかったのだろうか?
だから、ストーリーも混乱の連続であり、読んでいて苦痛である。ついでに言うと、そのたびに老導師(女)が「全くお前達はダメなんだ」と説教モードに入るのもウザい。

本作品を漫画として判断すると絵自体は綺麗なものの、人物のプロポーションがおかしい。具体的には全員"胴が長い"。例えば第1巻表紙の女の子、胴が長いためお尻がアンバランスに後ろに飛び出している。あれってカッコいいのか?

2022年3月現在、第19巻まで刊行されているので固定ファンは付いており人気のある作品だと思うが、自分には魅力が感じられなかった。

※このレビューがネタバレしてると思ったら...?

サンキュー

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