FUeN6prHRDfpuqhMaMc1ukY1FRuhC7CE

メタフィクションの要素が多いので、好みが別れる作品...

4.0

投稿 : 2015/12/06 23:43

状態 : 読み終わった

メタフィクションの要素が多いので、好みが別れる作品だと思いますが、個人的にはとても好きです。
月光とエンゲキブの笑顔を見るたびに幸せな気持ちになるんですよね。

とんでもなくへそ曲がりの主人公・月光と、自由奔放なヒロイン・エンゲキブの描写は一貫していて、一筋縄ではいかないキャラが好きな私としてはかなり楽しい作品でした。
他は、鉢かづき姫、一寸法師、工藤、天道なんかは満足いく描かれ方がされました。
イデヤはせっかく良いキャラクターだったので、描写をもう少し丁寧にして欲しかったですね。

ストーリーは細かい矛盾が多く、物語の核にしようとしていた「泣いた赤鬼」が題材に出来なくなったことも含め、連載開始当初の予定通りには行かなかったのがよくわかります。
わかり難いところも多くて、お話は評価を下げざるを得ないかな。

ファンの評価が割れるのは仕方ないとも思いますが、自分で解釈するのが好きな人にはいいのでは。

私は本作を「語り部が多数存在する現代の千夜一夜物語」と思っています。
作品内であらゆるお伽噺や、キャラクターの過去・現在・夢や希望が、物語や独白として語られていくわけです。
第一条はエンゲキブによる月光の人物紹介で始まり、コミックスラストは重要なヒロインのひとりである工藤のエピローグで終わるのが良いですね。
特に第一条は全体的に完成度も高かったです。


だいぶ勿体なさがある作品ですが、読むときには一気読みのほうが良さが伝わると思います。

サンキュー

0

このレビューは参考になりましたか?
『フォロー』ボタンを押すと、この人が新たにレビューを書いた時に、アナタのマイページに通知され、見逃す心配がなくなります。 マンガの趣味が合いそう、他のレビューも読みたいと思ったら、とりあえずフォローしてみましょう。

月光条例の感想/評価はユーザーの主観的なご意見・ご感想です。利用規約を参考にあくまでも一つの参考としてご活用ください。
月光条例の感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたらこちらのフォームよりお問い合わせください。

yuugetuさんが他の漫画に書いている感想/評価