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ユクスキュルの提唱した環世界という概念をベースに、...

いこ〜れ

4.0

投稿 : 2017/03/24 21:08

状態 : 読み終わった

ユクスキュルの提唱した環世界という概念をベースに、デザインされた生物を正面に置いて描いた渾身の創世神話。ただし、そこに神は不在で、奇跡は生命工学によって起こっている。
同じ作者の『海獣の子供』がニューエイジっぽいロマンチズムを感じるのに比べ、この作品は倫理観を失った生命科学と経済原則に支配されたディストピアに見える。人もたくさん死ぬ。

ヒトとは何か?の概念さえも揺らぐ作品世界は、それでも圧倒的な生命賛歌に満ちている様に思えるのは何故だろう。

一読しただけではわかりきらない、いや、そもそもわかるのか?それすら自分には自信がないが、情理と非条理の彼岸を彷徨うのもまた一興。

※このレビューがネタバレしてると思ったら...?

サンキュー

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