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残忍な事件を起こしておきながら、証拠不十分だったり...

3.5

投稿 : 2021/07/01 21:23

状態 : 読み終わった

残忍な事件を起こしておきながら、証拠不十分だったり巧妙な手口で被害者に訴えを起こさせないようにしたりするなどにより、のうのうと笑って生きる犯罪者達に対し、被害者に変わって復讐を行う"復讐屋"の日々を描いた作品。
取り扱う事件はどれも凄惨で、決して許すことはできない、また反省の色も見られない犯罪者に対し、復讐屋がその犯罪内容に見合った惨い仕置を遂行する内容となっています。

主人公は復讐屋の「鴨ノ目 武(カモ)」。
普段彼は、相棒の「島田 虎信(トラ)」と共に古書店を営んでいますが、依頼を受けて復讐代行を行う"復讐屋"としての裏の顔があります。
ひどい事件があり、その被害者や被害者遺族から依頼を受ける。
カモとトラは、安穏と過ごしている犯人を捕らえて、目を塞ぎたくなるような私刑を淡々と執行するフォーマットとなっています。

各事件にはモデルとなったであろう実在の事件が存在するのが特徴です。
凶悪犯罪として有名な事件がモデルになっているようて、ある程度知っている人が読むとピンときます。
実在の凶悪犯罪に関する知識がある程度あれば、それを推測しながら読む楽しさもありますが、知らない場合、マンガを読んで不快になり、元ネタの事件の内容を知って悲しい気持ちになる可能性があるので注意が必要と思います。
例えば、一話目の事件は「光市母子殺害事件」が元ネタだろうと思います。
また、「尼崎事件」や「スーパーフリー事件」などが元ネタと思われる事件が取り上げられてます。
事件の内容そっくりそのまま同じであるわけではなく、ある程度、脚色はされていますが、悪意のある第三者に人生をめちゃくちゃにされ、挙げ句罪もなく殺される様は、読んでいて心にくるものがありました。

カモとトラの私刑内容もまた惨いです。
相手は確かに凶悪な犯罪者なのですが、まさに死んだほうがましと思うような拷問を行った末に殺します。
犯罪行為の内容を鑑みると、妥当、なのかなあ、深く考えさせられるような内容だと思いました。
全体的にリアルで、グロいというよりも、人の残酷性に暗い気持ちにさせられます。

ラストは続編『外道の歌』に続く終わり方となっています。
スピンオフもいくつかあるので、そのうち読んでみたいと思います。

※このレビューがネタバレしてると思ったら...?

サンキュー

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