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絵はイマイチだがストーリーが面白いなろう原作(20...

3.5

投稿 : 2023/02/21 23:48

状態 : いま読んでいる

絵はイマイチだがストーリーが面白いなろう原作(2018年11月から公開)のファンタジー物。
※いきなり蛇足だが、信じられないくらいの巨乳の娘が出てくる。(第4巻表紙参照)

ダンジョンの奥深くで勇者パーティから着の身着のままで追放されてしまったアラサーのおっさんが、死にものぐるいで地上に戻るあいだに何故か修復スキルがチートレベルまでアップしたのが導入部。冒険者として15年の経験があるとはいえ今も底辺ランクなため、これからは修復スキルを生かして武器屋を開こうという展開。
ちなみに長い間冒険者を続けても底辺ランクで、ようやくまともになったスキルが「修復(=復元)」だけという設定は『役立たずスキルに人生を注ぎ込み25年、今さら最強の冒険譚』(なろう2018年07月から公開)と同じ。

ここまでは追放系・復讐系のテンプレに沿った内容だが、本作品はストーリーが良く出来ていているのが一番の特徴だ。(漫画としての評価は後回しにします)
なろう系の作品では、原作者がろくに考えもせず勢いだけで話を進めるものが多い。その手のダメ作品はシナリオが破綻しているだけでなく、登場人物もアタマ悪いヤツばかりのため読むだけでフラストレーションが溜まるものが多い。また複雑な人間関係を描くのが面倒なためか、登場人物を無自覚とか朴念仁な性格にした不自然なものも多い。

これに対して本作品はシナリオがよく練られており伏線回収も含めてシナリオが正確に出来ている。なろうを読んでいると時々「あれ?前と話が違ってないか?」など設定の矛盾にイラつくことがあるが、本作品ではこういうことがほとんどないのだ。また一般的になろうでは誤字脱字は当たり前だが、後述するWeb原作には誤字脱字もほとんどない。改稿の頻度も含めて原作者(星川銀河氏)はかなりしっかりした方なのだと思う。

本作品の登場人物は皆アタマが良く理性的な行動が出来るだけでなく、人情や恋愛の機微についても敏感に感じ取れる人ばかりである。「志村後ろ!後ろ!」とかの無駄なツッコミが不要で、片思いの相手の気持ちに気付かない鈍感なヤツに苛立つこともなくスムーズに読めるのが気持ちが良い。

という訳で、コミックを現在刊行されている5巻まで読み終えたところ、どうしても次の展開が気になってWeb公開されている原作のなろうを見て驚いた。PDFに変換すると5000頁を超える超大作なのだ。ちなみにコミカライズ済みの部分は最初の725頁、つまりまだ15%しか進んでいない。せっかく面白いストーリーがお膳立てされているのだから粛々とコミカライズを進めてほしい。

そんな素晴らしい原作だが、何故か登場人物の外見に関する記述が少ない。本作品も他の異世界ファンタジー物同様に若い娘がたくさん出ているのに見た目(特に胸部)について言及するシーンが少ない。
で、ようやく冒頭の「蛇足」に戻るが、原作に記述されていない箇所を本作品では榎ゆきみ氏(イラスト原案:眠介氏)がビジュアル化してくれたのだが、これが本当に呆れるくらいの超巨乳でやり過ぎだ。『二度転生した少年はSランク冒険者として平穏に過ごす』のギルド受付嬢よりもスゴイと思う。

これらを含めて漫画としての評価だが、画力がイマイチで人物のスタイル/ポージングに不自然なところが多いのが残念である。これに関してはもうちょっと頑張ってほしい。

※このレビューがネタバレしてると思ったら...?

サンキュー

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