v4TaO1dSNaqMCf2oLbwyEIh7tOe4yY6K

終戦から10云年後、東京にある一軒の小さな本屋さん...

4.0

投稿 : 2016/10/22 22:01

状態 : 読み終わった

終戦から10云年後、東京にある一軒の小さな本屋さんのはなし。
主人公はその本屋さんに、半ば口減らしのような形で田舎から嫁いできた、何も知らない奥さんです。
ただし、物語スタート時点ですでに旦那さんは他界しており、未亡人となっています。
辛うじて読み書きはできるが、仕入れや販売は疎か、米の炊き方も知らない奥さんはお向かいの八百屋の長男に本を読み、自分で生きるための努力をしろと叱られます。
何も知らない奥さんは本を読み、様々なことを学んで、死んでしまった旦那さんに近づくため"本屋"となる決心をするというお話。

高橋しんさんは"最終兵器彼女"以降、世界系SF作品が中心だったのですが、本作は終戦後の東京という舞台で、潰れかけた本屋が息を吹き返すという話なので、氏の作品としては珍しいといえます。
氏のデビュー作の"いいひと"に近いものを感じました。
普通に考えてありえない手法で成功を得るのも"いいひと"の高橋しんらしいです。

ただ、本作は一冊で完結しており(関連の短編集がありますが)、駆け足な内容になっているため、成功もトントン拍子で、色々唐突な印象を受けました。
できれば同じ内容を4,5冊かけてじっくり読みたかったかなと思います。

特にどんでん返しや伏線はないのですが、ほっこりと感動できる名作です。

※このレビューがネタバレしてると思ったら...?

サンキュー

0

このレビューは参考になりましたか?
『フォロー』ボタンを押すと、この人が新たにレビューを書いた時に、アナタのマイページに通知され、見逃す心配がなくなります。 マンガの趣味が合いそう、他のレビューも読みたいと思ったら、とりあえずフォローしてみましょう。

あの商店街の、本屋の、小さな奥さんのお話。の感想/評価はユーザーの主観的なご意見・ご感想です。利用規約を参考にあくまでも一つの参考としてご活用ください。
あの商店街の、本屋の、小さな奥さんのお話。の感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたらこちらのフォームよりお問い合わせください。

seaurchinさんが他の漫画に書いている感想/評価