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『島耕作シリーズ』三作目。 取締役に就任し、中国...

4.0

投稿 : 2021/09/04 11:30

状態 : 読み終わった

『島耕作シリーズ』三作目。
取締役に就任し、中国・上海初芝電産の董事長(中国企業における執行代表者)として着任した島耕作が、中国ビシネスで手腕を奮う内容となります。
舞台はほぼ中国となり、中国企業の本音と建前の同居する独特の商習慣や、ビジネスと癒着している裏社会と折り合いをつけ、また、対決しビジネスを成功させる展開です。

これまで同様、前作より役職とタイトルの変わっただけの続編で、登場キャラクター等は引き続きになります。
島耕作の娘・島 奈美や、元秘書でチャコママと一緒にバー経営をしている高市千鶴に大きな転機があり、会長・万亀健太郎や社長・勝木清春等、引き続き島耕作をサポートします。
島耕作も壮年となったためか、前作に比較すると女性関係がビジネスの躍進の助けになる展開は少なく感じました。
一方で、見た目上島耕作より年上に見えるオジサマ達のベッドシーンは普通にあり、相変わらずオフィスとベッドは切り離せないというメッセージを感じました。

前作より明らかに舞台は大きくなっていて、取締役として活躍する姿が描かれます。
現場で社員に指示し、客先に赴き営業や謝罪を行うようなシーンはあまりなく、仕事のシーンは会議の割合が多いです。
また、昼間からプールに行ったり、ワインを飲んだり、ゴルフをしたりするような場面も多く、他の企業ではどうかわからないですが、取締役という役職のお仕事内容を示す一つのモデルとして興味深く読みました。
本作では闇社会、アヘン売買、中国マフィア等が絡む展開があり、暗殺が企てられるような展開もあります。
島耕作は相変わらず飄々とした男ですが、傍で見ていて結構やばいところまで足を踏み入れていて、バイオレンスなシーンが多々あったことも特徴と思いました。

内容は濃いですがテンポがよく、面白いです。
本作からでも楽しめますが、これまでの島耕作がいたため現在の彼がいるので、"課長~"、"部長~"から読みすすめるのをおすすめします。
ただ、文章が結構多く、理解しながら読むのは結構骨が折れます。
ちゃんと読んだほうが面白いと思いますが、正直なところ経営方針的な説明は読み飛ばしてしまいました。
それでも十分楽しめますが、ビジネスの進め方みたいなところを読みたい場合はちゃんと読めば参考になるのかもと思います。

巻数は課長、部長に比較すると短いです。
最後は常務取締役にステップアップしますが、中国ビジネスの展開は明らかに進行形なので、そのままタイトルだけ変わる形で、上海での活躍が続く様子です。

※このレビューがネタバレしてると思ったら...?

サンキュー

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