
週刊少年ジャンプで連載していたラブコメディ。
主人公の唯我成幸は努力型の優等生で、成績優秀者の大学進学を学園が補助する特別VIP推薦に入るため努力していた。
だが、2人の天才、理系科目の緒方理珠、文系科目の古橋文乃にはどうしても勝てずにいた。
そんなある日、推薦の審査面談にて、条件付きで推薦を許可される。
その条件は、緒方理珠、古橋文乃の家庭教師を行い、二人を希望する大学へ合格させるというものだった。
緒方理珠は理系の天才、古橋文乃は文系の天才なのですが、理珠は苦手な文系の心理学を、文乃は苦手な理系の天文学を希望していて、成幸はそんな二人に勉強を教える展開です。
序盤はこの2人、緒方理珠、古橋文乃を対象としたラブコメディとしてスタートします。
特に理珠とは、何度も急接近をするのですが、初期より、成幸の幼馴染で、成幸に恋心をいだいている武元うるかが加わります。
また、理珠と文乃へ夢を捨てさせて得意分野で活躍する考えを持ち、成幸らと対立立場になる教師、桐須真冬先生が登場。
そして、成幸と同じ予備校に通う先輩、小美浪あすみ、この5名がヒロインとして登場する形ですね。
個人的には真冬先生が最推しで、クールな表の顔と裏腹に弱点が多く、ちょいエロ展開に慌てふためく先生最高でした。
ただ、最初から教師・生徒モノとしてスタートしたわけでもなく、過去ありの成人女性と勉学一筋の優等生が最終的にくっつくとは思えないため、正ヒロインにはならないだろうなと思っていました。
最終的には誰か一人とくっつくのだろうなと思いながら読み進めていて、結果、予想通り、うるかエンドとなったのですが、本作はその後まさかの展開を見せました。
本作はラブコメ作品で非情に画期的なマルチエンディング方式となっており、ヒロイン5人全員と最終的にくっつく最終回がそれぞれ描かれることになりました。
これが掲載時は賛否両論で、また、ぶっちゃけうるかエンド以外は無理を感じるところもありました。
そのため、個人的には、うるかエンドならうるかエンドでスッキリ終わらせてほしかったですが、先生か、もしくは文乃も推しなので、彼女たちが救われるエンドが読めてよかったと思わないでもなかったです。
また、5人のエンドの後で、先生の妹・桐須美春エンド、成幸のガチ妹・唯我水希エンドもおまけで描かれています。
美春とか気がある感じはあったけど、絶対くっつくことはないキャラなので、こういうifはすごいうれしいですね。
主人公は鈍感で天然ジゴロ、ヒロインの想いがそれに振り回され、なんだかんだエッチな目にあうという、とてもジャンプらしいラブコメです。
ただ、暴力ヒロインはおらず、主人公が努力型で性格も良いです。
主人公の基本姿勢は勉強を教えることに集中しており、ラブコメなのに成幸からは最終回まで恋愛感情を感じられないという点が少し変わっています。
文系の天才、理系の天才、そしてうるかは、水泳で優秀な成績を保持しているという特徴はあるのですが、人間離れした身体能力を持っていたり異能者だったり、とんでもない富豪だったりといった、マンガ的な設定のキャラも登場しません。
等身大の受験生たちが、将来を目指して勉学に励み、その中で、自然と気になる人ができてしまったという感じがとても良かったです。
サンキュー
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