不慮の事故で夭折した女子高生を主人公に、死後の世界を書いたマンガ。
死んだ者は現世の人間に干渉できないという原則を打ち破る、ちょっとした奇跡を一紗は起こす。
彼女の母親が娘への思いを語るシーンはとても良い。
でもそこから群像劇としての見せ方が弱いと感じた。
話の要素はけっこう多くて
・一紗、光晴、蘭子の故人を含む奇妙な三角関係
・一紗の死から立ち直れない母親
・妻を不幸な目に逢わせた故に成仏できない、死後の世界案内役の男
・悪霊と化したヒキコモリの男
・自分の死に一紗を巻き込んでしまった罪悪感に悩む運転手
これだけのものを解決するのに２冊ではどう考えても尺が足りない。
ゆったりした展開から最後の２話で無理矢理まとめにかかるバランスの悪さは打ち切りなのかもしれない。
持ち前の社交的で明るい性格と気の強さで
現世と死後の人たちを変えていく姿をもっと丁寧に描いてほしかった。
最終話はさすがに雑だと思う。
ヒロインと舞台設定、素材は十分だっただけに惜しい。
サンキュー
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