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とある大学の弱小サークル「現代視覚文化研究会(略し...

4.0

投稿 : 2019/01/01 12:58

状態 : 読み終わった

とある大学の弱小サークル「現代視覚文化研究会(略して、現視研)」を舞台に、アニメ・漫画・ゲーム・プラモ・フィギュア・コスプレ・同人などなどが好きな大学生のリアルな日常を描いた作品。
主人公「笹原完士」は当初、パソコンも持っておらず、コミケにも行ったことがないアニメ・漫画が好きな一般人だったのですが、ある意味で大学デビューをするべく、ぬるいオタク系サークル現視研の門を叩き、悪い先輩方に唆されて修羅の道を進んでゆく様を描いた作品となっています。

今となっては秋葉原は観光地化し、声優が紅白に出て、アニメ好きを公言しても虐げられない世の中となっていますが、かつてオタクといえば日陰者で、本作のキャラたちのように仲間同士では声が大きいが、一般人が近くにいるだけで目をそらして静かになるような人々でした。
本作に登場するオタクはそういった、世間からはずれた人々、アウトローであり、オタクだけでつるむ楽しさや、コミケや同人ショップ巡りなど、オタクにしかわからないイベントやあるあるを取り上げたものとなっています。
学生時代に薄い本に向けて欲望の滾りを開放していた汚い系のオタクは漏れなくこんな感じだと思います。
非常にリアルなオタクの大学生が描かれています。

日常系作品ではなく、作中は時の流れがあり、サークル内で様々な出来事が発生します。
主人公以外のキャラを含め、登場人物たちが成長(零落?)していき、そして卒業・就職して巣立っていく姿も描かれており、同世代だったころの自分と重ねるとセンチメンタルな気分になります。
特にくっちーはリアルすぎて悲しくなりました。自分も客観視するとこんななのかな、と。

なお、本作は続編である『げんしけん二代目』が出ていて、巻数のナンバリングも「げんしけん」から引き継ぎ、10巻から刊行されているのですが、『二代目』は女性キャラが多くファンタジー過ぎるので、私は無印の本作が好みです。
今読むと古いと感じる部分もありますが、根本は同一と思いますので、今のオタクが読んでも楽しめるかと思います。

※このレビューがネタバレしてると思ったら...?

サンキュー

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