
「Blue Moon」シリーズの中短編表題作「ゼネツィオの庭」「ぼくの心はバイオリン」、短編「アブラカタブラ」が収録。昭和61年5月20日初版。(1986年)
「ゼネツィオの庭」「ぼくの心はバイオリン」ともに傑作だと思う一冊です。「アブラカタブラ」も少女漫画家と編集者の話で、この手の話は森脇先生の短編では他にもあった。ほとんど実写ドラマを見ているようなストーリー展開で、しかし読むと切なくなる不思議なシナリオ。ジゴロを自認している英一がとにかく素敵。精神を病んでいるロシア人の元軍人のおじさんとのやりとりは、BLっぽいけど泣ける。家族じゃないけど疑似家族のようにして暮らすというのは、少女漫画ではよくある設定だけど、この話はリアルでいい。話の出しに使われているクレーは、私も大好きな画家。「ぼくの心はバイオリン」は、森脇先生の作品によく出てくる、恋愛を夢見る少女の話で、男の人から見たらこんな風に見えるというのがよくわかる話で、身につまされる。以上「Blue Moon」本編より、今はよく読み返している一冊。
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