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いろいろな版を持っているこの作品、決定版はやはり文...

5.0

投稿 : 2020/10/12 15:27

状態 : 読み終わった

いろいろな版を持っているこの作品、決定版はやはり文庫版かな。ロック関係者の間でも評価が高い本作、森脇先生では一番人気があると思います。

話はドラムを担当している高校生の八角京介が、インディーズのロックバンド「ステッカー」で活動しているうちに、仲間といろいろな事があり、そこから別のロックバンド「桃色軍団」に移り、最後は上京するところで終わるという作品です。しかしこの後の物語もすでに冒頭部分で短編で描かれており、入れ子のような構造になってます。もともとは「緑茶夢」シリーズから派生して描かれた作品で、最初は主人公八角くんは、端役だったような気がしますが、記憶違いか?とにかくこの八角くんが、押しの弱い性格で、思春期あるあるな性質をしており、年若い読者だとすんなり入り込めると思います。しかしドラムの腕は一流みたいなんですね。そのあたりも、少年漫画の設定的であります。そして話は人間関係でよくある、「他人の才能への嫉妬」をテーマに、彼とできすぎ人間の仲尾仁との確執の話になっていきます。しかしそういう息苦しい話とは別に、ガールフレンド尚子との恋愛話があり、少女漫画らしい展開もしています。とにかく人間ドラマとして面白かったし、何度でも読み返せる作品だと思うし、読むたびに新たな発見があると思います。出てくるキャラたちも個性的で、いわゆるイケメンではないのがよいと思います。あ、仲尾さんはイケメンになるのかな?しかしあの性格ですからね。

ロックのことはよくわかりませんが、いろいろと業界用語が出て来て本格的です。出てくる楽器もリアルに作画されています。80年代当時のことを思い出してもいいし、しかし普遍的な学生生活のリアル感を楽しんでみてもいいでしょう。私もこの作品、版元が変わっても蔵書し続けていて、今では三つぐらい版を持っています。それぐらい好きだった作品です。

※このレビューがネタバレしてると思ったら...?

サンキュー

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