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至極のアイデアたちを短編にまとめた贅沢な作品 ...

4.5

投稿 : 2017/01/12 04:44

状態 : 読み終わった

至極のアイデアたちを短編にまとめた贅沢な作品

あとがきに「短編向きのいいアイデアがあっても長編に使ってしまう。長編も短編もストーリーを考える労力は同じだけど、短編は数十ページで終わりにしないといけない。」て書いてあって、たしかにそうだよな、と思った。
本作よりも先に読んだ『岸辺露伴は動かない』もそうだったけど、荒木先生の短編はめちゃくちゃおもしろいアイデアを短編に使ってくれてる。

(ここはちょっとネタバレなのですが、例えば本作だと「死刑の執行と脱獄を同時にさせる」「人間の世界があるのなら幽霊の世界もある」みたいなアイデア)


短編でページ数が限られているからこそ、複雑な設定をせずに限定した一つのアイデアを研ぎ澄ませるし、グダることもなくすごいスピードで物語は進んで結末まで駆け抜ける。
元のアイデアが面白いうえにそんな風に料理してくれるので、短編なのにめちゃくちゃおもしろくて満足感のある作品に仕上がってる。
最高の素材を使って究極の一品をつくり、それをまとめて一つの短編集として読む。
短編作品、オムニバス、ショートショートのマンガを読む楽しさってこういうところだなあと思うし、これって本当に贅沢だよなあって。

この作品の感想というより、「短編集のよさ」みたいなものを書いてしまったけど、それを強く感じさせてくれる最高の短編集でした。

※このレビューがネタバレしてると思ったら...?

サンキュー

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