『コンビニお嬢さま』の松本明澄による"お嬢様の意外な一面を愛でるグルメシリーズ第2弾"(←すまん、勝手にシリーズ化した)。今度のお嬢様はコンビニから立ち飲み屋にレベルアップして「ごきげん酔う」だ！ 幼少の頃から食の英才教育を受けた美食家として数多くの一流レストランの食レポを行っている彼女だが、もっと気楽に食べたいとふと入ってしまったのが立ち飲み屋。そこで彼女は気兼ねなく自由に食事が出来る喜びを味わうという話。 但し、ご存知の通り、立ち飲み屋は博打感があり入るのにハードルが高いのが難点。そんな困難を乗り越えて美味しい酒と肴を堪能する彼女の姿を描いたグルメ漫画。 お嬢様が一人でエンジョイする姿は『コンビニお嬢さま』にも通じるところがあるが、本作品は色々な店を呑み歩くにつれて顔見知りが増え、知人たちと立ち飲みを楽しんでいく点が違う。なお正体を隠しながら一緒に呑んでいる幼馴染(←典型的なマンガの料理人)や、彼女を先輩と慕う立ち飲み初心者(男)との関係がどのようになっていくか気になる。 いずれにせよ、このような魅力的な女性と一緒に「乾杯あそばせ！」をしたいものだ。

主人公は良家のお嬢様(普段着は和服)。幼少の頃から厳しくしつけられ、質素・倹約がモットーで育てられた彼女は反動でコンビニに憧れて成長する。そして高校入学で女子寮に入り一人暮らしを始めたタイミングで晴れてコンビニデビューを果たす…という話。 まぁ、ここまではありがちな話だとは思うが、本作品のポイントは2つ。 1つ目は、学校でもお嬢様でとおっている彼女は周りの人にバレないようにコンビニで買い物をするため毎回工夫するところが面白い。セーラー服のスカーフを頭に巻いて「ほっかむり仮面」に変装するのは当たり前で、近所のコンビニで顔バレする危険性がある時は新幹線に乗って遠くのコンビニへ買い物にいくなど、想像を超えるテクニックを披露してくれる。 →つまり、『もぐささん』のヒロインが披露するステルス食いに匹敵する笑えるパート 2つ目は、コンビニ食品を材料にしてあり得ない調理をすること。てっきりコンビニのお菓子を思うがままに食べまくる話なのかと思いきや、そこはさすが「お嬢様」！たとえば、アメリカンドッグに「田楽みそ」や「梅肉」「生クリーム」をディップする程度は分かるが、コンビニおでんをベースにして「カレーうどん」を作るとか、もうコンビニ関係なくグルメ漫画でいいんじゃね？と思うくらいバリエーション豊富なメニューのオンパレード。 →つまり、飯テロ注意のグルメパート ※ちなみにカレーうどんに入れるうどんは、強力粉を塩水で練って1時間寝かせて生地を切って作ったという、全くコンビニエンスではないやり方！ 絵もきれいで主人公を含め女の子は皆可愛い。最終話のまとめ方もきれいでとても良いです。