
藤子・F・不二雄の異色SF短編集2巻。
1巻同様サティリカルな作品が多いです(全部がそうというわけでもないです)。
本短編集で個人的に好きな作品と有名所をピックアップしてレビューします。
<休日のガンマン>
マイナーですが個人的に好きな作品。御大は西部劇に堪能で、氏の西部劇好きが全面に出た作品と思います。
冴えない男が西部開拓時代を模した街でジェシー・ジェームズに成り切る話。
西部劇映画をある程度知らないとよくわからないネタが散りばめられています。
読んでいて楽しい作品です。
<分岐点>
過去の選択ミスを記憶を消してやり直す話。
「あの時こうしてれば」は誰の内にもあると思うのですが、それが実際叶ったらどうなるかというSF漫画。
分岐点に戻って選択し直した結果、以前の道で存在していた大事な存在が自分の記憶ごと無くなるという、空恐ろしさを感じました。
<気楽に殺ろうよ>
本短編集のタイトル作品。ある日全身に強い激痛を感じ、気がついたら何かが違う世界にいた。
違和感だらけの正解でカウンセリングを受けた主人公が、医師に異常を語る話。
我々の住む世界では普通と思っていることは異常であり、異常であると思っていることは実はごく普通だという説明がつく、そして、だが。
ラストは考えさせられる作品です。
<ウルトラ・スーパー・デラックスマン>
アニメ化もしている、本短編集では一番有名な話だと思います。
ラーメン大好き小池さんそっくりの正義感が強いサラリーマンが、ウルトラパワーを手に入れて大暴れする話。文字通りの大暴れです、悪い意味で。
力を与えるべきではない人に無敵の力が渡ってしまったらという救いのない話。
ご都合主義的なラストが少し残念です。
サンキュー
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