もはやこれは漫画でない何か、なのかもしれない。 作品の印象を語る言葉に『文学的』という言い方があるが、宮崎夏次系の諸作品に共通する印象は『散文的』。内容的にはそこそこ下品なことをやっていても、まるで清涼な詩を読んでいるが如き読書感がある。 ストーリーは変化球気味のボーイミーツガール。主人公の一人称視点で語る形式を生かして、叙述トリックともインナーワールドともつかない描写が、思春期の不安やほんの少しの希望を表して絶妙だ。 さらに特筆すべきは登場する二人の少女の可憐さだろう。あえてヒロインという言い方をしなかったのは、この作者の作品において、未だ一般的な意味でのヒロインが描かれたことがないからだ。 こんな漫画を描ける人を、私はほんの一握りしか知らないし、だからこそ、宮崎夏次系から目が離せないのだと思う。 ぶっ飛んでいて、切なくて、何遍読んでもわからない魅惑のストーリーを是非。

本当この人の漫画ジワジワくる。 読んでるときは意味わかんねーって思いながら読んでるんだけど、後から何回も読み返したくなる。 絵だって全然上手じゃないのに、なんだか不思議な魅力がある。懐かしいような。 個人的に"地図から"と"肉飯屋であなたと握手"が特に面白かった。

"水平線jpg" "昼休み" "成人ボム 夏の日"が好きです。

宮崎夏次系による育児聖書（バイブル）！です…たぶん。 ただ、いつものリリカルな美少女は出てきません。元リリカルだったのかな？と思わせるイブがいますが、何というか西原母さんみたいになっちゃってます。 それはつまり『作風がだいぶ違う』訳で、この作品は恋の後を描いているから当然なのですが、ちょっと受け入れずらいかもしれません。 いずれにしろまだ一巻、この先どう化けてくれるか？期待して次巻を待とうと思います。 2巻読み終わりました。 化けました！流石です。育児漫画を2巻目にしてモノにし、且つ、従来のそれとは全く違う物語を編み、それでいて子育てに迷う全てのイブへの応援歌になっていると言う、このジャンルの必須事項は見事にクリアしている奇跡。 必読書がまた一つ増えました。