1 ぼくらの
完結済 巻数 : 11
あらすじ・ストーリー
夏休み、過疎地の村へ“自然学校”にやってきた少年少女15人。1週間が経ったある日、海辺の洞窟へ探検に入った一同は、その奥にコンピューターを持ち込んで住んでいた謎の男・ココペリと出会う。彼は自分が作ったゲームをやらないかと誘い、宇白可奈を除く14人の中学1年生が同意して契約を結ぶ。半信半疑で宿舎に戻った一同だったが、その日の夕刻、大きな物音と共に巨大ロボットが現れて…
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その非情なる設定で知られる、鬱漫画の代表的存在。 細く神経質にさえ感じる線で描かれた華奢な子供たちを見ると、 不幸な結末を否が応でも予感させてくれます。 実際、まぁロクでもない展開が続きます。厭世感バリバリの作風。 でも全体の構成は素晴らしく、読み終えた後ひどく心に残る作品。 悲劇が好きな方にはお勧めできる名作です。
鬱作品の良し悪しは暗さ具合とか理不尽さの強弱で判断は出来ません。 それこそ人間ドラマ。汚い部分も綺麗な部分も、強い部分も弱い部分も、全てが攪拌されてごちゃごちゃで何だかよく分からない正体不明が浮き出てくるのが良いのです。 鬱作品は、暗いだけでは成立しないのです。その中で何を描くのか、結局は他の作品と大差ありません。内側の露出部の多少が違いでしょうか。 それも、私個人の取り方ではありますが。 ・感想 生きるということ。 一言で表すなら、この作品はそういうことなのでしょう。 ロボットの謎等、SFの設定は全くメインではありません。 作中に出てくる専門知識(軍事、物理設定等)は最悪読み飛ばしてもなんら問題はありません。作者の教養には驚かされましたが。 今作はあくまでも、死生観の物語。言い換えるのならセカイ系(ちょっと違うかも?)です。 死を宣告されたからこそ生きることから逃げられなくなった者達の物語。 主人公の子供達だけでなく、周りの大人達も蚊帳の外ではありません。皆が真摯に向き合って、心情を吐露しています。 答えがないからこそ難しいし、だから一人一人に重みがあって、何と表現すべきなのか分からない感情の奔流に飲み込まれました。 言うまでもないことですが、主人公の視点からの悪人は、悪人視点からすると己です。 悪と正義に垣根はありません。あるとすればそれは視点の違いだけです。 その人物にも脳があり意思があるのだから。 悪を悪として描くのは簡単ですし、物語はそうでなければ盛り上がりません。しかし今作は、そこにも切り込んで描かれていました。 悪を分かりやすく悪だと、皆が望む仮想敵に仕立て上げるのではなく、本当に人間として描写されていました。 狭量な視点で浅瀬で遊んでしまいがちなテーマをここまでしっかりと描き上げるなんて、考え方を分岐させられる人にしか作れないでしょう。 驚嘆の一言です。
近未来もののロボットマンガです。 夏休みに自然学校に参加した15人の少年少女たちが、ひょんなことから地球を守るために巨大ロボットを操ることになる話。 自然学校に参加した15人の少年少女は、海沿いの洞窟で「ココペリ」と名乗る男に出会います。 その男にゲームを持ちかけられた少年少女たちは、興味本位でココペリと契約し、巨大ロボットに乗り込む。 チュートリアルとしてココペリが操縦するロボットが、敵の黒いロボットを撃破すると、ココペリは姿を消し、「コエムシ」と名乗るクチの悪いマスコットが待っていた。 少年少女の内の一人、「和久 隆(ワク)」は、ココペリの戦闘の後で声を聞き、次のパイロットが自分だと知る。 そして、再び現れた黒いロボットを倒すため、ワクはロボットに搭乗する、という展開です。 あらすじだけ読むと、勇者シリーズとかエルドランシリーズとか、子供たちがロボットを操縦して悪いロボットをやっつける系の作品っぽいです。 ですが、子供向けっぽいのは導入時の設定のみで、その後の展開はエドワード・ゴーリーの絵本を彷彿させるブラックっぷり。 間違っても子供に読ませるマンガではないと思います。 15人の少年少女は、そのロボット"ジアース"がマガジンだとすると、そこにセットされた弾丸のようなもので、一度操縦桿を握ると勝とうが負けようが命を失ってしまうことが決定づけられています。 地球を守る戦いなので、負けると地球が滅亡し、勝っても操縦者は死んでしまうという鬼畜展開。 思わず泣き叫び、絶望し、自暴自棄に走ると思いきや、そういう行動に出たのは一人だけで、後の子どもたちは異様なほど冷静です。 その子どもたちにも裏事情があり、キャラによりますが結構きついものを背負っています。 一人ずつランダムに選出される子供の、それぞれの事情、そんな中やってくる敵ロボットとのバトルにより、想いを託し死んでゆくドラマが展開され、毎話毎話なんともいえない誤読感が読み手を苛みます。 ジアースの戦う敵の正体も、なんというか非常に悲劇的で、全体的に暗い作品です。 ただ、暗い気持ちにはなるものの引き込まれる作品で、凄い単位で人が死にますが、グロ描写は無く、心に訴えてきます。 アニメの主題歌『アンインストール』はニコニコ動画で一時期大人気だったため、そこから本作の知名度も高く、意外とみんな知ってる作品だったりします。 万人受けはしませんが、名作だと思います。
2 なるたる
完結済 巻数 : 12
あらすじ・ストーリー
巻が進むにつれ作品の持つ力に引っ張られて行き読む手を止められなくなっていきました。テーマは、「命」という事になるんでしょうか。作品は全体を通じて悲観的な描かれ方をしています。こういった作品ですと、命は大切なものであり、かけがえのないものだと描かれる事が多いのでしょうが、[なるたる]は違います。どう違うかは作品を通じて感じていただけると思います。作者は現実的な理想主義。作品の根底に流れるものはプラスのエネルギーなんですが、それを決して押し付けがましくなく、時に非情に、細やかにシナプスとして配置して描ききったのは素晴らしいと思います。巻末の作者コメントは必読です!!これを読んだ方がより作品を楽しめると思いますよ。
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5巻までは普通のSFファンタジー 6巻以降は噂通り非情な展開になっていきます。 徹底したダウナー志向。 負のエネルギーがほとばしる作品なので人には勧めにくい。 特に影響受けやすい人はやめといた方がよいかもしれないですね。
「ぼくらの」同様死生観の物語。 特に共通しているのは、死ぬのは簡単生きるのは難しいというもの。 氏の作品では非常に簡単に人が死ぬ。でもそれは死を適当に描いたものではない。 重く描こうとかサラッと描こうとかそんな表面上で捉えていない。 ただそうなるべくしてそうなったと言うだけの話。 話の大筋は、起承転結どれを取ってもありきたりなSFだけど、作者独自の味付けが濃いことこの上ない。 哲学が重くのしかかり、残酷にも優しく問いかけてくる。 その哲学を支える残虐な描写とショッキングな展開。 有名なもので言うと豚食いとノリ夫のシーンだが、これはネタバレを見ずに初めっからしっかりと読んで楽しんで欲しい。 さて見る人を選ぶ大傑作だが、つまりは他に代替のない名作でもある。 漫画読みならば抑えておきたい一作。
前作で、複数の少年少女を主人公として地球を舞台に戦うロボット漫画"ぼくらの"を描いた、鬼頭莫宏氏の描く現代メルヘン。 "竜の子"と呼ばれる異能の力を持つ存在とリンクした子どもたちの偶像劇です。 中心となるのは小学六年生の少女「玉依シイナ」。 彼女は小学生最後の夏休み、祖父母の家に父と訪れ元気に遊ぶのですが、海中で不思議な生き物と出会ったことで驚き海水を飲んで溺れてしまう。 そのまま行方不明になったシイナだったが、その後、診療所の玄関先で発見される。 その不思議な生き物が助けてくれたと考えたシイナは、その生き物を「ホシ丸」と名付け、存在を隠しながら一緒に行動する。 そのホシ丸は"竜の子"の一体で、他にも多数の"竜の子"とリンクした子どもたちが登場します。 最初にリンク者で自宅の近くに住む中学生「佐倉 明」に出会い、彼女とは持ち前の明るさで友達になるのですが、独自の思想でリンク者を束ね、大勢の人間を殺害する子どもたちの集団"黒の子供会"が登場し、"竜の子"を用いた戦いの渦が巻き起こります。 さらに、いじめられっこのリンク者が、"竜の子"の強大な暴力でいじめっ子を虐殺するシーンがあり、そのシーンはかなりグロくトラウマモノです。 はっきりいって一般向けではなく、かなり読み手を選ぶ作品だと思います。 ショッキングなシーンは他にもあり、豚食いのシーンなどは有名すぎて書くまでもないですね。 恐ろしいのは、割りとそのシーンが本筋にとって重要ではなく、必要性も薄い、なんなら脈絡もあまりないというところです。 誰もが振り向く美少年が、愛する男性を守るために歯を食いしばって拷問に耐え、そのまま無惨に殺される様にエンターテインメント性を感じる変態向けの作品なんじゃないかなと思います。 キャッチーなシーンの多さとは裏腹に、ストーリーは難解な部類だと思います。 それというもの、リンク者それぞれにドラマがある"偶像劇"となっているためだと考えます。 脇道にそれた短いストーリーが展開されながら、主人公「シイナ」に関して伏線が散りばめられます。 最初に出会った"乙姫"と呼ばれる竜の子、シイナの夏休みの宿題の絵、なぜかホシ丸とリンクできないこと、そして、"シイナ"という名前の意味。 ただ、それらもまた『シイナ』というキャラクターを主役にした偶像劇の一つであり、ストーリーの大きな幹とは違うものだったりします。 ラストは、サイコーにひどいもんです。 打ち切りではないかと思うようなスピーディー過ぎる畳み方をしますが、賛否が発生する間もなく、最終話の前時点で既に賛否の塊のようなものですね。 "ぼくらの"と同じく鬼頭節が好みか否かで分かれる作品だと思います。
3 ヨリシロトランク
連載中 巻数 : 3
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殺人者が他殺により命を落とすと被害者が生き返るようになった世界でのお話。 前後編で、単話単話の物語。 鬼頭さんらしい死生観の話でありながら、今回は皮肉な悲劇という訳ではない。 登場人物が不条理に巻き込まれた者達ではないので、一人一人の向き合い方が前向き。 カエデさんの絵もいいし、今までの作品に比べるとだいぶ万人受けになった印象。 また新たな鬼頭さんが楽しめる。
4 ヴァンデミエールの翼
完結済 巻数 : 2
あらすじ・ストーリー
ヴァンデミエール、それは魂を宿した自動人形。造り物の身体に生を受けた彼女は、自由と自立を求め、創造主のもとを飛び立つ。あるときは小さな村で少年に導かれ、あるときは興行飛行士の命の代償に自らを差し出して。 19世紀のヨーロッパに似た世界を、少女人形が駆け抜ける。飛べない翼を、精一杯広げて。
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ストレートに泣けるファンタジー作品です!
うーん 鬼頭莫宏の作品はやっぱ合わないかなぁ
5 のりりん
完結済 巻数 : 11
あらすじ・ストーリー
大人の青春は自転車から始まる!--自転車乗りを頑なに拒む青年・丸子一典(まりこ・かずのり/28歳・彼女なし)が出会ったのは、キュートな女子高生ロードレーサー・織田輪(おだ・りん)。危うくリンを車で轢きそうになってしまったノリに、彼女は自転車に乗ることを勧めようとするが……。
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6 なにかもちがってますか
完結済 巻数 : 5
- 作者 : 鬼頭莫宏
- 時期 : 2011年-2015年
- 雑誌 : good!アフタヌーン
- 出版 : 講談社
あらすじ・ストーリー
中3の春、なにげない毎日を送っていた日比野光(ひびの・みつる)は、転校生・一社高蔵(いっしゃ・こうぞう)との出会いで、特殊な能力を開花させる。使いようによっては殺人も可能な日比野の“力”を、「世の中の間違いを正すために使え」と言う一社。そんな彼らが踏み出した第一歩、それは「車を運転しながら携帯電話を使っているやつを殺す」ことで……!?
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7 なるたる 新装版
連載中 巻数 : 8
8 殻都市の夢
完結済 巻数 : 1
- 作者 : 鬼頭莫宏
- 時期 : 2005年
- 雑誌 : マンガ・エロティクス・エフ
- 出版 : 太田出版
あらすじ・ストーリー
この漫画のあらすじ・ストーリーがわからなくてみんな困ってるにゅ! 知ってたら助けて欲しいにゅよ~
9 双子の帝國
連載中 巻数 : 3
10 残暑
完結済 巻数 : 1
11 ヴァンデミエールの翼 新装版
完結済 巻数 : 1
12 終わりと始まりのマイルス
完結済 巻数 : 1
- 作者 : 鬼頭莫宏
- 時期 : 2009年
- 雑誌 : マンガ・エロティクス・エフ
- 出版 : 太田出版
あらすじ・ストーリー
鬼才・鬼頭莫宏が描く、キの満ちた不思議な世界――。「この子は空に還る時だね」万物が宙に浮いている世界オービスワーヌス=空環。そんなオービスでキ祷師を生業としながら、巨大な戦艦から権化したキ神・ギカクと共に暮らすマイルス。キ物に込められた様々な”思い”を空に還します。番外編「オービスワーヌスの世界」つき。
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もっと見る13 鬼頭莫宏イラスト&バックヤード集『ぼくらの』
完結済 巻数 : 1
14 ぼくらの 完全版
連載中 巻数 : 5
15 辰奈1905
完結済 巻数 : 1
16 のボルダ
連載中 巻数 : 1
16件中 1〜25件目を表示
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